鹿児島県は九州の最南端に位置する県で、歴史的にも人の移動が少なかった。従って姓氏にも特徴のあるものが多く、一字姓の氏も多い。家紋においてもその傾向が見られる。
それは家紋で出自を判定することが大変困難であるということである。たとえば、姓氏では桓武平氏渋谷氏族が多く見られるが、この使用家紋が源氏系の桔梗紋を用いたり、藤原系の家紋を用いたりしている。更に○○門というように出自が判断しにくいことも影響していると思われる。
鹿児島県の三大家紋は鷹の羽紋、梅鉢紋、桔梗紋であり、特に鷹の羽紋は10数%を超える使用率である。肥後国の菊地氏の影響と家紋が武家に好まれたものと思われる。梅鉢紋は当県には比較的天満宮が多く、その信仰によるものと考えられる。
これに反して少ないのは、藤紋、木瓜紋、蔦紋、片喰紋である。
また鹿児島県の特徴を示す家紋に雁金紋、丁字紋、井桁紋があるがこれは他の県には見られないものである。 |
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鹿児島県の家紋調査姓氏数
総数 8,388姓氏 |
調査姓氏数 |
鹿児島県北部地方〔鹿児島市、国分市、垂水市、指宿市、鹿屋市他〕 |
4,514姓氏 |
鹿児島県南部地方〔大口市、出水市、阿久根市、川内市、串木野市、
加世田市、枕崎市、島部他〕 |
3,874姓氏 |
鹿児島県全県 |
8,388姓氏 |
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